演奏記号で表情付け
スラー、スタッカート、スタッカティッシモ、テヌート
これら演奏記号を使えば、表情付けで仕上がりが良く聴こえるだけでなく、
いちいち休符を細かく入れ込む必要がなく、
見やすい楽譜にして作曲、演奏出来るといった感じでしょうか。
またDAWのピアノロールだとノートの長さを見た目で伸縮させたりゲートタイムを変えればいいのですが、
ノートパレットなどでこれら音の長さの演奏記号を”意識”して使って入力していけば、
だんだんと曲中での使い所とか表情の使い分けとかが明確に理解、区分されていきます。
またアクセント記号も使って要所要所の大まかなVelを仮プロットとして先に決めてしまうってのもありです。
演奏記号は演奏者の解釈で千差万別です。
よって作曲の最初はDAWのノートパレットの機械的ルールの演奏記号で概要を仮ベタ打ちして、
細かなニュアンスは最終仕上げのGTやVelやExpで作り込みます。
このほうが体系的で効率的で作り込みがしやすいです。
スラーのコツは音と音の間の隙間をなくす、GTを100。
テヌートのコツは、GTを100にせず95くらいにする、テヌートを使うときにテンポを少し遅くすること。
(ノートパレットではテヌートがGT100以上なので設定で95とかに調整しておく)
スラーの後ろの音はスタッカート気味で演奏。
スラーとスタッカートの組み合わせは小さいフレーズのまとまりなどで交互に使っていくとメリハリがあって効果的。
演奏記号組み合わせ技はスタッカートだらけの中に点在するスラーをずらしたり色々とノリを付ける応用が可能。
スラーの頭をテヌートで強調もOK。
速度の緩急を感じさせます。
これら演奏法を使いこなすとテンポを細かく調整したりすること以前に
すでにメリハリや緩急ある曲に聴こえ、
この演奏状態でテンポの緩急を加えれば初期のベタ打ち一定リズムから激変して
かなり味のある人間味豊かな曲になります。
「スラー+スタッカート」(メッゾスタッカート)という指定もあり、真逆要素の組み合わせですが
伸ばすけどちょっとスタッカート気味にということらしいです。
まあそれだったらテヌートで良いじゃないかって思いますが
あえて演奏者のニュアンスに葛藤を生ませて考えてもらい繊細な作りにするのも大事みたいです。
冷静に意味を捉えてテヌートだなってのもありですが笑
ゲートタイム、ベロシティ、エクスプレッション、音量などでの表情付けは
絵で言う所の塗りの仕上げやエフェクト付けに似てる感じです。
土台が良いメロディーとハーモニーが出来たのに表情付けが無いと商品が台無しです。
有る無しでは品質差がすごい出ますね。
よって音楽理論の基礎を勉強中は後回しにしがちな表情付けですが、同時並行で使って行くのが大切です。
ただし心理学で言う「感情の平板化」を表した映像シーンにBGMを割り当てる場合は
あえて表情付けを弱くorベタ打ちした曲にすると効果的な可能性があります。
この場合、表情付けをした曲と表情付けをしてない曲を両方作中の適切な感情のシーンに流すと、
その落差をより感じやすいです。
効果に意味付けをしていくと習得しやすいので、なるべく理論と映像を合わせて習得するのがコツです。
- 2018.09.27 Thursday
- 音楽
- 12:53
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- by ホウジョウ